秋田新太郎氏、みずほ事件(詐欺容疑)の真相について検証
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
7月11日の裁判所での公開質問により『月商10億円の27歳の経営者』や『ベンチャーの旗手』と呼ばれたエステート24ホールディングスの秋田新太郎氏のみずほ銀行事件の真相の一部が明らかとなった。
世間の注目を集めたこの事件は、大阪地方裁判所の新法廷の中でも、とりわけ大法廷で行われたが、傍聴席は満席、静まり返った大法廷の中で公判がはじまった。
まずは今回の公判では田中智久氏の被告人質問からのスタート。
『全ては秋田社長の知らないところで自分がやった』
『秋田社長には6年程前に、暴力団から助けられた恩があり、何とかその恩返しをしたかった、ベンチャー企業に後ろ向きな金融機関を何とか前向きにし、秋田社長の為になりたかった』等の発言
検察官からは厳しい追求が入る。
『あなた、取り調べで言っていたことと違いますよ』
それに対し田中智久氏は、
『取り調べでは、自分の助かりたい気持ちから、秋田社長からの指示があったような話をしてしまった』等と答えた。
秋田新太郎氏の弁護士からの反対質問について。
『秋田社長の為に、という話をあなたはしていますが、あなたはその融資金の中から一部を自分の報酬として受けとっていたのではないのですか?あなたが自分自身の利益の為にやったことではないのですか?』
と質問に対し田中智久氏は、
『確かにその融資金の一部は私が報酬としてとっていました』
と回答。更に裁判官から
『ではこの事件に秋田新太郎社長は無関係だということですか?』
との質問に対し田中智久氏は
『いえ、会社から出された資料に改ざんがあったのだから、代表者である秋田社長が無関係であるということはありません』
と発言。続けて裁判官は
『いえ、そうではなくて、詐欺容疑についてです、結局この事件の詐欺行為は誰がしたことで、秋田新太郎社長は関わっていたのかどうかです』
と更に質問。田中智久氏は
その後、秋田新太郎氏の被告人質問が始まった。
どんな話をするのか皆の注目する中、
『私はITの大企業で、オール電化、太陽光発電の新事業部の立ち上げに携わったことがこの事業をするきっかけとなった始まりです』
そこから田中智久氏との出会いのきっかけとなったデジコムへの転職
20歳にして200名の組織のトップとして月商3億の組織を作ったこと
当時のM&Aブームの中、ダイキサウンドという上場会社の買収に入ったこと
田中智久氏から金融知識や買収の術を学んだこと
暴力団であるおじさんとの絡み
デジコムの倒産
エステート24の設立の経緯にも触れた。
その中で私が注目をしたのが
『エステート24をエステート24ホールディングスと社名を変更したのは何故ですか?』
の質問に対して
『グループ会社を傘下に入れたり新会社の設立をしたからです』
これが今回の粉飾決算と言われる要因となった秋田新太郎氏の個人所有の会社とエステート24ホールディングスが連結決算ではないにも関わらず、連結をさせた決算書で銀行融資を受けた、とされるものである。
その他質問がすすんだが、暴力団絡みの話や現役政治家を使った融資の話など非常に興味深い話が飛び出た。
何とみずほ銀行を紹介したのは暴力団からであった。
みずほ暴力団事件のタイミングで今回の逮捕劇が起きたことにようやく合点がいった。
そこに現役の政治家も絡んでいたのだから尚更のことであろう。
現代ビジネスで記事になっていたように、
金融業者の悪徳な乗っ取りの手口に翻弄された話や、そこから立直った経緯また、人物像についても
(1)高卒のハンデ、
(2)大手通信会社で養った販売力と人脈、
(3)人の3倍は食うという強靭な胃袋、
(4)誰とでも会い、それをリスクと思わない若さ、
(5)無茶な言動も産業界の"大人たち"に、すれすれで認めさせてしまう愛嬌・・・
営業力は抜群だが、ガバナンスとコンプライアンスに欠ける。そこに風評被害が加わったのだから致命的で、金融機関からの新たな資金調達に欠かせない「信用」が、なかなか生まれない。
準備をし、根回しをしたうえで動かないといけないのに、それをすっ飛ばす。自分に自信を持ち過ぎていて、結果はなんとでもなると思っている。それでは、金融界はもちろん、マスコミにも受け入れられない。
私の感想としてはこの記事がしめす通りの人物像に思えた。
まだ明らかになっていないことは次回の公判に持ち越されたが、非常に頭が切れ、興味のわく人物ではあるが、同時に若く、甘く、とても危なっかしいところもある人物である秋田新太郎氏
この先彼がどんな人生を送っていくのか。いい意味でも悪い意味でも楽しみである。